出版社内容情報
偶然発見された、1945年から46年にかけての新憲法制定過程の裏側がわかる一級資料
【本資料集の特長】
(1)我が国の憲政システム創設事情がわかる
帝国議会貴族院における憲法審議のうち、諸事情によって公にされていない部分を、後世に語り遺すために研究会が発足。
(2)GHQにより立案された新憲法を再検討
実際に運用され始めてから6年余を経て、日本の国情や民心に沿わない点について話し合うとともに、若手の議員官僚研究者らで構成された内閣の憲法調査会(1957年から1965年まで)での議論も意識しながら、率直な意見交換を行った。
(3)研究会としての新憲法案を作成
1953年3月に自由党憲法調査会が、4月に改進党憲法調査会が発足し、同年以降、国会内外で憲法改正論議が隆盛を見せていた時期に研究会が発足。独自の草案を結晶化させ得なかった憲法調査会とは対照的に、保守的傾向にあることを自認しつつも具体的な憲法改正草案を作成し、これをもとにさらに議論を深化させた。
(4)資料の理解を助ける詳細な註・参考資料と索引付き
本資料集は萍憲法研究会が開催した、現存する40回分の研究会速記録である。関連する参考資料や、登場する人物名や事象、原本の記述の様態などについての詳細な註釈を付し、併せて巻末に人名事項索引も付して利便を図った。